農家の特報班 ファン付き作業服 酷暑下の使用は注意
本日9月24日付の日本農業新聞に気になる記事が掲載されていましたので紹介させていただきます。
『農家の特報班 ファン付き作業服 酷暑下の使用は注意』という記事です。
夏場の屋外作業でよく使用されている『ファン付き作業服』ですが、熱中症対策に効果が認められないそうです。
熱中症は身体の中心部分の体温である『深部体温』が上昇しすぎることで起こります。ファン付き作業服は皮膚表面の体温である『皮膚温』は下げる効果はありますが、『深部体温』を下げる効果まではありません。
ただし、私たちの『暑い』という感覚は皮膚温に影響されるため、着用することで感覚的な暑さや喉の渇きが抑えられ、作業効率や注意力の低下を抑える効果は期待できます。
そのため、気温35度くらいまでは着用が推奨されますが、35度を超える場合は身体に熱を貯めてしまう可能性があるためファンを止めることが推奨されています。
ファン付き作業服単体では熱中症対策の効果は認められませんが、下に着る肌着を湿らせておくと気化熱の作用で深部体温を効果的に下げることができます。休憩時に霧吹きなどで肌着を湿らせたり、湿った状態を長く維持しやすい綿素材の肌着を選ぶと良いそうです。
昨年からバイム農場でもファン付き作業服を導入しています。今年の夏のような酷暑やビニールハウス内での作業時は、ファンを回すと熱風が身体にまとわりついて逆効果な場合もあると感じています。
外気をただ取り込むだけでは気温によってはほとんど涼しいと感じることができない場合もあり、そのような時は保冷剤を併用して少しでも冷たい空気を循環させるほうが快適です。
ファン付き作業服の効果の感じ方には個人差があると思いますが、着用していたとしても熱中症になる可能性はあるため、着ていない時と同じようにこまめな水分補給と休憩を取るようにしていただけたらと思います。
また、ファン付き作業服の下に着る服にも注意したり、保冷剤を併用するなど、より効果的な使い方の工夫をお願いいたします。
本記事は日本農業新聞のホームページでも無料で閲覧できますのでぜひ全文をご覧ください。
日本農業新聞 第1面、11面『農家の特報班 ファン付き作業服 酷暑下の使用は注意』
バイム農場 山添