たねやLAGO⼤津『琵琶湖の森』の土づくり

去る3月24日、滋賀県大津市にたねやの新店舗LAGO ⼤津(ラーゴ おおつ)がオープンしました。
LAGOとはイタリア語で『湖』を表します。
琵琶湖の「水」の豊かさ、尊さを守り伝えるため、琵琶湖をのぞむ場所から〝未来〟を発信し続ける豊かな空間として建物、敷地全体がデザインされています。

敷地内には『琵琶湖の森』が再現されていますが、この森の再現のための土づくり、土壌改良として『たねや循環堆肥』が100トン以上投入されています。
この堆肥はたねや・クラブハリエのお菓子の製造過程で発生し、捨てられてしまう食品廃棄物を原料に作られています。

そしてこの堆肥の生産に当社が携わらせていただいています。
先日さっそく訪問させていただいたところ、『琵琶湖の森』の設計を担当された重野様が場内を案内してくださいました。




たねや循環堆肥自体はすでに数年前から食品廃棄物の有効活用と、近江八幡市にあるたねやの別施設「ラコリーナ」内の田畑、果樹園の土づくりを目的に研究開発を進めてきました。

卵や牛乳などお菓子の製造工程から生じる廃棄物にはタンパク質が多く含まれています。
タンパク質は植物の成長に欠かせない窒素肥料です。
ですが食品廃棄物は水分を多く含み、痛みが早く腐敗しやすいため、そのままでは堆肥として田畑に使用することはできません。
そのまま田畑に入れれば土の中で腐敗し、有毒なガスが発生して植物は枯れてしまうでしょう。

そこで水分の多い食品廃棄物と乾燥した木材チップ等を組み合わせて全体の水分量を調整し、当社の有機物分解微生物『バイムフード』を加えて発酵、途中定期的に切り返し作業を行ない、土を柔らかくし、植物の根を育む『たねや循環堆肥』を作り上げました。
ラコリーナでは2022年から堆肥の使用が開始され、元来粘土質だった土壌が、年々水はけの良い土壌に変わってきています。
実際に生姜については種生姜の植え付けに対する収穫が、2023年は1.8倍、2024年は3.5倍と大幅に増加しました。

LAGOでも『琵琶湖の森』全体の土づくりはもちろん、そこに植える植物の床土としても堆肥をふんだんに使っていただいています。
これから季節が進むにつれ、美しい新緑が森を包み、訪れる人々を癒してくれる、そのような憩いの場所になることを願っています。
今後も『琵琶湖の森』の維持にたねや循環堆肥は欠かせません。
引き続き当社も尽力させていただきたいと思います。