堆肥の質を決めるもの

講習会から1週間が経ち、当日仕込んだ木材屑堆肥の1回目の切り返しを行いました。

講習会後も寒い日が続いており、今朝の最低気温は-4℃。
厳しい寒さをものともせず、堆肥の発酵熱は60℃以上まで上がっています。
微生物が堆肥中の有機物をエサに急激に発酵・増殖しています。

このまま発酵が続くと
・次第に堆肥の中は酵素が不足して嫌気状態になる
・温度が上昇して高温化、炭化して焼け堆肥となる
・高温化により微生物叢が単一化する

以上のような状況に陥ります。
それを防ぐために切り返しを行うことで一旦熱を下げ、内部に酵素を補給し、材料・水分の均一化を図ることでムラのない発酵を進めていきます。

次回は2週間後に2回目の切り返しを行います。
1回目、2回目、3回目〜と回を追うごとに切り返しの間隔を長く取っていきます。
これは堆肥中の微生物のエサとなりやすい易分解性有機物の減少、優先する微生物種の移り変わり等により、高音を発する激しい発酵から穏やかな温醸発酵へと次第に推移していくためです。
酵素の消費や温度上昇の速さに合わせて切り返し感覚を調整しています。

堆肥の質は『どのような材料を使ったか』ではなく
『どのような発酵をさせたか』で決まると私たちは考えています。

島本バイム農場
山添